サッカーは死んだのか? 信頼失墜を覚悟したFIFAが米代表FWの処分撤回を決断した“舞台裏” 米メディアが伝えたトランプ政権が動いた「計画」とは【W杯】
トランプ大統領と蜜月の関係を築いているインファンティーノ会長。その政治力は同会長の強みでもあるが、今回ばかりは由々しき事態を招くことになっている(C)Getty Images
当該試合の主審が下した判定履歴も徹底調査
前代未聞の騒動は、いまだ波紋を広げ続けている。
全ての発端となったのは、現地時間7月5日に国際サッカー連盟(FIFA)が行った米国代表FWフォラリン・バログンの出場停止処分を「1年間猶予する」という発表だった。
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サッカーの、いや、スポーツの根幹を揺るがす事態である。なぜなら決定の背景にアメリカ政府の介入があったからだ。
そもそも、バログンは1日に行われた決勝トーナメント1回戦のボスニア・ヘルツェゴビナ戦でレッドカードを受け、一発退場。現地時間7月6日のベルギー戦は欠場する見込みとなっていた。
しかし、「いかなるチームもレッドカードや出場停止処分に対して異議申し立てを行うことはできない」と発信していたFIFAの裁定は、アメリカ政府からの“直電”によって覆った。
バログンの処分を巡る裏事情を伝えた米メディア『Politico』によれば、決定を大きく動かしたのは、ホワイトハウスのワールドカップ・タスクフォースの事務局長であるアンドリュー・ジュリアーニ氏が、ボスニア・ヘルツェゴビナ戦の直後にドナルド・トランプ大統領に“処分撤回”を持ち掛けたことだったという。
これでレッドカードを撤回させる計画を本格的に始動させたアメリカ政府は、5日までの4日間で、FIFAに異議を唱えるための組織的なロビー活動、法的対応、外交的な働きかけを徹底。ジュリアーニ氏は、ホワイトハウス所属の弁護士を支援に充てる準備を水面下で進めながら、主審を務めたラファエル・クラウス氏が捌いた試合の判定履歴を徹底的に調査。過去に物議を醸した判定を検証した資料が政府高官の間で共有され、異議申し立てを後押しするための論証が検討された。
トランプ大統領も、この4日間で、以前から密な関係を築いていたFIFAのジャンニ・インファンティーノ会長に3度も“直電”。ちなみに同会長は6日に出した公式声明上で「私は世界中の国家元首、政府当局者、サッカー関係者、ビジネスリーダーから、さまざまな問題について電話を受けている」と釈明。その上で「FIFAの独立した司法機関が関わる法的プロセスが進行中で、今回の事態は適切な機関によって適切に決定された」とした。












