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甲子園で視察したNPBスカウトから漏れた“超高校級右腕”への一言 横浜高校・織田翔希がひと夏で見せた「強み」と「課題」

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横浜高校で悲願の全国制覇こそ果たせなかった織田。しかし、そのパフォーマンスには進化の足跡が見えた(C)産経新聞社

軟式野球部だった中学時代からの変化

 8月22日に閉幕した第108回全国高校野球選手権。智弁和歌山が5年ぶり4度目の優勝を成し遂げたが、大会期間中に最も強いインパクトを残した選手と言えば、やはり横浜高校のエース・織田翔希になるだろう。

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 前年度優勝校である沖縄尚学を相手にした初戦は、8回2/3を投げて2失点、12奪三振の好投でチームを勝利に導くと、続く日南学園戦では6回からリリーフで登板し、甲子園大会歴代最速となる156キロをマークした。そして圧巻だったのが、準々決勝の花巻東戦。7安打を打たれたものの、連打を許さずに10奪三振で完封。最速156キロを実に7回にわたって計測した。

 甲子園では150キロ以上のスピードが表示されると観客からどよめきが起こることが多いが、織田に関しては、それも大会が進むにつれて聞かれなくなった。疲労が見えた準決勝の智弁和歌山戦では、痛恨のスリーランを浴び、2回1/3を投げて4失点で負け投手となったが、大会を通じてのパフォーマンスを見ても「高校ナンバーワン投手」という評価は不動のものとなった印象を受けた。

 世代屈指とされる織田が高く評価されている大きな要因は、まだまだ発展途上の細身の身体でありながら、あれだけのスピードボールを、ある程度の精度で投げられるという点にある。

 今夏の甲子園に向けたプロフィールの数字は186cm・80kgとなっており、下級生の頃から徐々に体重が増えているとはいえ、その身体つきはまだまだ高校生らしさが残っている印象は否めない。逆に言えば、これだけ細い身体で150キロ台中盤の球速帯をマークするという事実は、さらに筋肉量が増えれば、160キロを超える可能性も高く秘めていると言えるのではないか。この点を将来性の高さとして評価しているNPBの各球団スカウトも多いはずだ。

 コントロールに関しても、今夏の甲子園では、計27回を投げて四死球が13と少し多かったが、自滅するようなケースは皆無。細かい部分の制球力はさらに向上させる必要があるものの、高校生としては十分高い制球力を備えていることは確かだ。

 そして、あまり触れられることは多くないものの、織田の大きな特長が身体の強さ。中学時代は軟式野球部に所属しており、3年夏に全国大会には出場しているものの、決して毎年のように全国上位に進出するような強豪チームではなかったという。そこから名門の横浜に進学し、1年秋から主戦として投げ続けているが、故障やコンディション不良で長期離脱するようなことは一度もなく、多少の浮き沈みはありながら、基本的には右肩上がりでパフォーマンスを向上させてきた。

 今夏の甲子園初戦で投げ合った沖縄尚学の末吉良丞と新垣有絃の二人は、昨年の大会と比べても明らかに状態が落ちていたこともあって、織田の安定感はより際立っているように見えた。沖縄尚学戦後にチームを指揮する村田浩明監督に織田のコンディションについて聞いた時も、高校3年間で一度も大きな故障やコンディション不良はなかったと答えていた姿が印象深い。高速ボールを投げれば、それだけ肉体的な負担も大きくなるが、その中でしっかり投げ続けられてきたのは、シーズンが長くなるプロのステージでも大きな強みとなりそうだ。

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