井上尚弥ラスベガス防衛戦「相手に何もさせずに勝つ」

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 バンタム級のWBAスーパー王座とIBF王座を持つ井上尚弥(28=大橋)のWBA王座5度目、IBF王座3度目の防衛戦が6月19日(日本時間20日)、IBF1 位のマイケル・ダスマリナス(28=フィリピン)を相手にアメリカのネバダ州ラスベガスのヴァージン・ホテルで行われることが決定した。井上にとっては昨年10月のV4戦に続くラスベガスでの防衛戦となる。33戦30勝(20KO)2敗1分の戦績を残しているダスマリナスは、IBFが「最強挑戦者」として推すサウスポーの強打者だけに「モンスター」も油断はできない。

防衛戦の決定を受け井上「この試合の先に4団体の王座統一があると思っているので高いモチベーションを持って戦える。いまは右でも左でもパンチが当たれば倒せる感覚がある」と揺るぎない自信をみせている。

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バンタム級で5戦「イメージしていた以上に充実」


――今回の防衛戦はジェイソン・マロニー(オーストラリア)戦から8ヶ月後の試合となりますが、この間隔は気になりますか。
井上「ケガで試合ができなかったオマール・ナルバエス(アルゼンチン ※2014年12月、井上が2回KO勝ちでWBO世界スーパー・フライ級王座を獲得)戦後の1年は長く感じたけれど、今回はずっとトレーニングはできているので割と早いなという感じですね」

――この間、WBO王者のジョンリエル・カシメロ(フィリピン)が盛んに井上選手を挑発していますが、気になりますか。
井上「気にはなるけれどダスマリナスとの試合が決まっているので、いまはカシメロのことは考えていません。僕は4団体の王座を統一したいのであって、カシメロに興味があるわけではないので。でも、タイミングが合えば決着をつけるときが来ると思うので、そのときはパンチを当てさせずにフィニッシュに持っていきたいと思っています」

――今回はマロニー戦と同じラスベガスでの試合ですが、前回は無観客、今度は観客を入れての試合になりそうです。
井上「そこがイメージできないんですよね。日本とラスベガスでどんな盛り上がりの違いがあるんだろうって。お客さんの熱によって自分のテンションの上がり方が変わってくるので、そのあたりが未知といえば未知です」

――初めて世界王座を獲得してから7年が経ちましたね。
井上「あっという間といえばあっという間だけれど、じゃあこの7年間で何ができたのかと考えると物足りなさが残りますね。特にスーパー・フライ級時代には7回防衛したけれど、納得できるような感じがないんです」

――バンタム級ではイメージどおりですか。
井上「いや、イメージしていた以上です。バンタム級での初戦がジェイミー・マクドネル(イギリス=井上が1回TKO勝ちでWBA王座獲得)で、次がWBSS(階級最強決定トーナメント「ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ」)の初戦でファン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国=井上が1回KO勝ち)。エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ=井上が2回KO勝ちでIBF王座獲得)、ノニト・ドネア(フィリピン=井上が12回判定勝ちでWBSS優勝)、そしてマロニー。スーパー・フライ級時代と比べると、すごく充実しています」





――いまはバンタム級が一番フィットしますか。
井上「そうですね、一番フィットしていると思います。でも少しずつ体重がきつくなってきているのも事実なので、今年、来年と様子を見ながら遠からずスーパー・バンタム級に上げる日が来るかも。ただ、無理して階級を上げようとは思いません。(体重が)適正じゃないと意味がないと思っているので」

――この7年で成長したと感じる部分はどのあたりですか。
井上「精神的にもそうですが、自分が試合でやらなくちゃいけない技術であったりメンタルの持って行き方であったり、そういう点が少しずつ成長してきて、それがいまの階級で生きてきているのかなと思います」

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