鉄腕・山口コーチを一軍昇格、巨人・原監督の「真意」とは

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 あの鉄腕が帰ってくる。巨人が新たなコーチ人事を発表、現役時代には9年連続60試合登板を果たすなど『鉄腕』として知られた山口鉄也二軍投手コーチ(37)が一軍に配置転換となった。

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 首位阪神を追撃するためにも、投手陣の整備は急務だ。エースの菅野がコンディショニング不良で現在は今季4度目の登録抹消中、前半戦最終戦となる14日のヤクルト戦では登板した9投手が13四球を出す失態もあった。同記録は85年7月30日の広島戦で記録した15四球に次ぐ、球団史上2位のワースト記録。五輪期間中断中に戦力を立て直し、来月13日からのリーグ戦再開でリ・スタートダッシュをかけたいと考えている。

 戦力立て直しにおいて白羽の矢が立てられたのが山口コーチだった。同コーチといえば「育成の星」として知られる。2005年、メジャーリーグのダイヤモンドバックス傘下から巨人の入団テストを経て、育成ドラフト1位で入団。入団前の浪人期間中は地元横浜の公園で壁当てなどを行うことで実戦感覚を失わないように務めたことも有名だ。「プロ入り後は入団当時の小谷正勝投手コーチから薫陶を受け、必死に技術を磨いた。プロ野球記録ともなった9年連続60試合登板の鉄腕ぶりは並ではない。育成出身とあって、そのあたりのハングリー精神も若い選手に伝えてもらいたいと思っているのではないか」(放送関係者)と一種のカンフル剤として期待しているというのだ。





 さらに原監督のある思惑を指摘する声も。今季が契約最終年となる同監督は「次世代のリーダー育成」を主眼に日頃から動いている。今回の人事についても「(現コーチ陣の中心は)若い人たちだから経験を。やっぱり一軍で実弾が飛び交っているところというのはある」と説明。今後の指導者人生のために経験値を高めてほしいと願っているという。

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