ドラフト10位から本塁打キング オリックス杉本裕太郎の凄さをなぜ誰も見抜けなかったのか

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 そして当時を回想し、こう続けるのです。

 「そういう意味で杉本は、青学大時代から素材としては面白いけれど、プロのスラッガーとして開花するには時間のかかる選手とされていた。オリックスはあの年の1位で即戦力の長距離砲、青学大の吉田正尚外野手を単独指名で確保したので、2学年上の先輩となる杉本は10位で『当たれば儲けもの』という、割と気楽な指名ができたのでしょう」

 そしてやはり、才能が開花するまでには時間がかかりました。ラオウの主戦場は常に2軍。1軍ではプロ5年間で通算9発止まり。社会人上がりの野手には、俊足巧打の3拍子タイプが好まれる中、転機となったのは2軍監督時代に潜在能力を買ってくれていた中嶋聡監督の1軍代行監督就任でした。

 そこで「1軍行くぞ!」と声をかけられ、チャンスをモノにしたからこそ、今のラオウがあるのです。

 目先の結果にこだわることなく、長い目で成長を見守る球団の文化。さらには才能を認めてくれる指導者との出会い-。

 特に長距離砲は実戦経験を積まなければ才能は開花できないだけに、指導者には「信じて、待つ」姿勢も求められます。

 オリックスは決して常勝が義務づけられた球団ではなく、おおらかに大器を育成できる土壌があったからこそ、「本塁打王・杉本裕太郎」という奇跡は現実になったと言えそうです。





[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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