「フロントは落合さんの幻想を追いかけているのかな」中日低迷は何が要因?近鉄OB佐野慈紀氏の考察「受け身の野球しかできていない」
さらに、佐野氏はフロントの姿勢にも疑問を呈す。「フロントと現場の関係性がもう一つ。現場に任せっきりというか、さほど補強の部分でもサポートできてない」と厳しい目を向ける。
実際にリーグ戦再開に向けてセ・リーグ各球団では投打の補強のニュースが飛び交っている。そういった現状を受けてもフロントのサポート体制も浮上には必要と見る。
さらにチームが近年低迷を続ける背景には「フロントは落合さんの幻想を追いかけてるのかな」と分析。
かつてチームを率いた落合博満氏といえば、就任初年度の2004年にチームをいきなりリーグ優勝に導き、在籍8年間でリーグ優勝4回、全てAクラス、2007年には53年ぶりの日本一に導くなど、「勝負の鬼」として誰もが認める名将だ。
就任初年度の2004年にはキャンプ初日に紅白戦を行うなど圧倒的なリーダ―シップで選手、チームの意識改革を進めたとされる中で、落合政権が長かったこともあり「フロントも現場に任せていたらチームは強くなる」と過度な期待を抱いてしまった部分もあると推測する。
一方で近年の中日といえば2020年の与田剛監督の下で3位に入ったのがAクラス入り最後。立浪和義政権下では3年連続6位と応援するファンにとっても苦しい状態が続いている。
この厳しさを打破するためにもフロントがよりチームに寄り添う姿勢が必要と見る。
「思い切ってね、もうニンジンをぶら下げてもいい。実際はみんな自分自身のためですから、テーマを与えて、ニンジンぶら下げてくれたらそれは選手がやりますよ」と独自の打開策を提言する。
チームには交流戦最終戦で気を吐いた、石川、鵜飼始め今後が楽しみな戦力も多い。ここからいかに浮上していくのか。何よりも選手の意地に期待したいところだ。
【さの・しげき】
1968年4月30日生まれ。愛媛県出身。1991年に近鉄バファローズ(当時)に入団。卓越したコントロールを武器に中継ぎ投手の筆頭格として活躍。中継ぎ投手としては初の1億円プレーヤーとなる。近年は糖尿病の影響により右腕を切断。著書「右腕を失った野球人」では様々な思いをつづっている。
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