メッシが泣いた16強での“不可解判定批判”に元名審判は反論 一方でアルゼンチン贔屓との疑義は深まる 元英代表監督は陰謀論を展開「八百長なんじゃないか」【W杯】
試合後に涙したメッシ。エジプト側の異論は、彼のエモーショナルな振る舞いに後味の悪さが残った(C)Getty Images
「根拠のない非難がサッカー界に存在する余地はない」
注目度の高いゲームだったこともあり、世界中で大きな論争を巻き起こしたアルゼンチン戦のジャッジ。当然のことながらFIFAのレフェリングを取り仕切る往年の名審判は、エジプト側の主張を一切認めない。
現地時間7月8日に公開となったFIFAのインタビューにおいて、審判部門を統括するピエルルイジ・コッリーナ氏は、「判定に関する建設的な議論は常にフットボールの一部だが、根拠のない非難がサッカー界に存在する余地はない」と断言。そして、ジーコの得点が取り消された理由を理路整然と説いた。
「ゴールに至るまでの過程でファウルが確認され、それが試合結果に影響を与えたと判断された場合、VARはピッチ上での映像検証を勧告する。ゴールからの距離や、ファウル発生からゴールまでの時間に関する明確な制限はない。そして、相手選手の足を踏むことはファウルだが、試合中に起きた接触行為の前にディフェンダーが先にボールに触れた場合はファウルとはみなされない」
サラーに対するアルゼンチン側の正当性も解説したコッリーナ氏は、「我々、FIFAのレフェリングは誰からの主張にも影響を受け得ることはない。それはFIFA会長でさえもだ」と力説。そして、「根拠のない非難は我々のスポーツにはあってはならない。FIFAワールドカップの審判の誠実さを疑う者はいない。そういう非難は、本人やその家族への脅迫につながる。容認できるものではない」と断じた。
もっとも、FIFA側の公式的な見解が出てからも、エジプト戦でのジャッジが「アルゼンチン贔屓だった」とする声は尽きない。
元イングランド代表監督のサム・アラダイス氏は、英スポーツ専門ラジオ局『talk SPORT』の番組内で「審判の判定には納得がいかない。もううんざりなんだ。ああいうのは!」と激怒。今大会のアルゼンチンが58回のファウルを犯していながら、イエローカードをわずか3枚しか受けていないデータを紹介し、「本当にひどい判定だった」と持論を展開した。
「もしかしたら……、こんなことを言うべきではないかもしれないけど、八百長なんじゃないかと疑ってしまう。本当にそう思えてくるんだ。私は生まれてからずっとサッカー選手として生きてきた。でも、今の状況を見て、『なんてことだ。サッカー界に一体何が起きているんだ?』と首をかしげてしまう……。この状況や、物事が進んでいる方向性に、どうしても違和感を覚えるんだよ」
世界一を巡る激闘が続く中で、求められるジャッジの透明性。今回の一件が生じたことで、FIFAの審判団に対する目はより厳しいものになっていきそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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