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「バンタム級の実力者ともう1戦やらせてほしい」――王座戦を見た名参謀から漏れた本音 “バム”・ロドリゲスは「必然」の井上尚弥戦を実現できるか?【現地発】

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世界指折りのポテンシャルを秘めているのは間違いない。それだけにロドリゲスがどこまで突き進むのかに興味は尽きない(C)Getty Images

自らが「必然」と呼ぶ井上戦に辿り着けるのか

 あと1戦で、さらに1階級上の井上戦への準備が整うかはともかく、その可能性を上げるには実戦をこなした方がベターなのは確か。だとすればガルシア氏の言葉は理解できる言い分であり、次戦の対戦相手候補としてはWBO世界バンタム級王者クリスチャン・“チスパ”・メディナ(メキシコ)の名前も挙がっていた。

 昨年9月、武居由樹に4回TKO勝ちを収めて王者になった26歳のメキシカンは、通算戦績27勝(19KO)4敗。今年2月にはメキシコでエイドリアン・クリエルに判定勝ちで初防衛も果たしている。ロドリゲスは、WBA休養王者である堤聖也(角海老宝石)と戦うのが筋にも感じられるが、興行的な観点ではメキシコ系アメリカ人の“バム”が、交戦的な“チスパ”と統一戦を行うのは理に叶う。

 9月にサウジアラビアで行われるサウル・“カネロ”・アルバレス(メキシコ)対クリスチャン・エンビリ(カメルーン)戦のアンダーに組み込まれるのか、それともテキサス州で開催される興行で“バム”自身がメインイベントを張るか。いずれにしてもパワフルな“チスパ”との対戦は見応えた十分のテストマッチになる。

 ここで成長度を誇示した上で井上戦に向かえば、メキシコ系の熱心なボクシングファンの莫大な支持が得られるのだろう。ハードな日程ゆえにリスクも小さくないが、新たなハードルをケガなくクリアし、“バム”は自らが「必然」と呼ぶ井上戦に辿り着けるのかどうかは実に興味深い。

「自分はまだ26歳だ。どこまで上に行けるかは、結局のところ時間が教えてくれることになる。自分自身ではどこまで行けるか分かっているつもりだけど、最終的には自分の身体がそれを許してくれるかどうかを見ていかなければならない」

 冷静に自己分析するロドリゲスは極めて魅力的なボクサーであり、今後しばらくは日本のファンにとっても再注目の外国人王者であり続けるのだろう。年齢的にまだ数年は全盛期の力が出せるはずだが、井上戦の挙行は時間との戦いでもある。今後の7〜8か月間は、“バム”はボクシングキャリアのハイライトとして振り返られる重要な日々となっていくに違いない。

[取材・文:杉浦大介]

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