ソフト・金メダリスト山田恵里の「心のマネジメント術」~みんなに助けられた金メダル~

タグ: , , , , , 2021/12/2

背負うものは自分が背負う

塚越 そんな中でオリンピックという舞台はなかなかいつもの力が出しきれない場所だ、というお話をされていた記事も見ました。特別五輪の舞台で工夫していたというのは、ご自身の中で何かありましたか?

山田 普段通りできれば大丈夫だと思っていました。ミーティングでいっていたのは『とにかく今までやってきた自分を褒めてあげてください。この場に立てているのはそれぞれの実力があってからこそ。あとは思い切ってプレーしましょう。背負うものは自分が背負うので楽しんでください』ということを伝えました。そしたら自分が潰れそうになったんですけどね・・・(苦笑)。

塚越 いろいろとキャプテンとして背負いすぎちゃったんですね。

山田 みんなに背負わせるのも嫌だったので。それほど苦しかったので、大会が終わったら、またソフトボールしたいと思うのかなって思ったんですよね。でも全然今もやれていますね。やれるじゃん!って思って。

塚越 でもその最中は、ここまで嫌いになったことのないソフトボールが嫌になるんじゃないかってくらいの重圧があったと。正直逃げたい、とかそういう気持ちはありました?

山田 思いました!五輪期間中ではないんですが、直前の7月の合宿の時に。『やめてやる!もう帰る!』って言って、みんなに『ダメですよ〜』っていさめられて。『そうだよね』みたいな(笑い)。

塚越 そのくらいチーム内で物が言いやすい、柔らかい雰囲気ができていたんですね。

山田 はい、本当に今回の五輪では皆さんに助けられました。

塚越 アスリートというとすごく強いというイメージがありますが、オリンピックで金メダルをとるような選手だって、心が壊れそうになる重圧をなんとかギリギリのところで戦っている、また回避のしかたなど今回とても勉強になりました。

山田 本当普通の人間です。私も対談を通じて、色々と勉強になりました、ありがとうございました!





[文/構成:ココカラネクスト編集部]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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山田恵里が感じた、13年前とは違う「キャプテン」そして「金メダル」の重み ​https://cocokara-next.com/athlete_celeb/eriyamada-gold-medal-01/

塚越友子(つかこし・ともこ)

過去に自身で仕事中にうつ病を発症した経緯から、働く人のカウンセリングに注目。2008年に東京中央カウンセリングを開業。社会学修士号(社会心理学)教育学修士号(臨床心理学)。公認心理師・臨床心理士・産業カウンセラー。

山田恵里(やまだ・えり)

幼少期から野球を始め、高校入学と同時にソフトボールに転向。
高校卒業後、日立製作所に入社。日本リーグで本塁打王、打点王、ベストナインを獲得。
8連続安打のリーグ記録など卓越したバッティング技術から「女イチロー」の異名を持つ。2004年のアテネ五輪から代表入り、08年の北京五輪、今夏の東京五輪では共にキャプテンを務め、2大会連続金メダルに大きく貢献した。デンソー所属。

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