57ー12大勝の裏で見えた“コリジョンの脆さ”と“10分間の停滞” カナダ戦で見えたラグビー日本代表の試練
もう一つの大きな課題、ハイボールの競り合いに至っては、両チームともにコンテストキックを一度も蹴らなかったので、全く検証することができなかった。もし、カナダがストロングポイントであるフィジカルの強さと身長の高さを活かすために徹底してキックを使ってきたらどうだろうか、とやや極端な事前予想をしてもいたのだが、残念ながらカナダはこの戦法を徹底するだけのスキルも、チームとしての成熟度にも欠けていたので評価は下せない。
チームとして常にプレッシャーをかけ続けていたため、カナダのミスに乗じてトライを奪う場面が多く、結果として点差も開いたが、特にセットピースからのデザインされた攻撃があまり見られなかったことにもやや不満を感じた。点差や試合内容に差がある時こそいろいろなムーヴメントを試して欲しかったのだが…。格上相手の試合では得点のチャンスは限られてくるので、特にBK陣には必殺の「決めムーヴ」をいくつか用意しておきたいところだ。
そしてこの試合の最大の物足りなさは、後半の20分過ぎから30分前後に至るまでの10分間の停滞だ。この時間帯、ジャパンにはハンドリングエラーやラインアウトのスローミスなど、自ら好機を手放してしまうようなミスが相次いだ。こういうミスは、その時点でのピンチにつながるとともにチームのモメンタムを著しく削ぐことになる。テリトリーで53対47、ポゼッションで56対44と、ジャパンが圧倒的に攻めていたという印象ながら、データ的にさほど差がなくなってしまい、得点も今一歩伸びなかったのは、この時間帯の停滞が原因だ。格上チームはもとより、同格あるいは格下のチームに対してもこの停滞は致命傷になりかねない。各時間におけるゲームマネジメントも今後の課題の一つとなるだろう。
スコア的には大差だったものの、内容からは、まだ課題が山積だということが見えたジャパンが、今後控える北半球の強豪たちとの試合までにどれだけの改善を見せることができるのか。エディー・ジャパンの試練はまだまだ続く。
[文:江良与一]
【関連記事】ワラビーズに「39点差」の歴史的惨敗…フィジカル勝負で圧倒される「非常事態」はW杯までに克服できるのか
【関連記事】ワラビーズ相手に改めて露呈した「弱点」…4強進出を目指すラグビー日本代表が克服すべき課題とは
【関連記事】「イメチェンしてきました~」24歳バレー女子が“大変身”…ファン「大人っぽくて素敵」「とっても似合ってます!」













