生命線だった快速球が3.2キロもダウン…伝説投手が「困難」と説いた怪物スキーンズの“異変” 酷使で生じる全力投球の「弊害」
ダイナミックな投球フォームから快速球を投げてきたスキーンズ(C)Getty Images
明らかな異変が生じている。パイレーツの怪腕ポール・スキーンズの近況だ。
メジャー2年目の昨季にサイ・ヤング賞に輝いた24歳だったが、今季は自慢の快速球が鳴りを潜め、打ち込まれる日々が続いている。実際、25先発(134.2イニング)を消化して、防御率3.88、WHIP1.12、被打率.228と前年比で成績は悪化。さらに直近16先発に絞れば、3勝13敗、防御率5.00、平均投球回数5.3回とまともに投げられていない。
悪化の一途をたどっているスキーンズの投球内容において、とくぬ問題視されているのは、投球の生命線となってきた“真っすぐの質”だ。
米野球データ専門サイト『Savant』によれば、今季のスキーンズが投じている4シームの平均球速は96.8マイル(約155.8キロ)なのだが、メジャーデビューを飾った2年前と比較して2マイル(約3.2キロ)も低下している。さらに被打率は昨年が.209だったのに対して、今季は.231と増加。甘く入った速球を痛打されるシーンが多いというわけである。
状態が悪くなった原因はさまざまに考えられる。その中で主因とされるのは、投球フォームの変化だ。198センチ、117キロの巨体を目いっぱいに使った独特なスリークォーター気味のフォームで生きてきたスキーンズだが、今季は腕の角度が過去2年と比較して3度も上昇する26度と看過できない変化が生じている。
球界のレジェンドも、怪腕の異変に警鐘を鳴らしている。MLB通算216勝のカート・シリング氏は自身のXで「彼の変化は予測可能なことだったし、私は実際に予測していた」と力説。「スキーンズは投球する時の力を抑えられない限り、投球負担に耐えるのは非常に困難だろうね」と続けた。つまりフォームのアンバランスさが“全力投球”の弊害になるというわけである。













