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韓国映画「パラサイト 半地下の家族」(ポン・ジュノ監督)が米ロサンゼルスで行われた第92回米アカデミー賞授賞式で作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の4冠を達成し、韓国が沸き立っている。外国語映画が作品賞を受賞するのはアカデミー史上初めて。10日に大統領府で開かれた首席秘書官・補佐官会議で、文在寅大統領は「拍手をしながら始めましょうか」とご機嫌で、出席者が一斉に拍手して会議は始まった。
日本でもヒット中の「パラサイト」の原題は「寄生虫」。半地下の狭いアパートで暮らす貧困家庭の長男が経歴を偽ってIT長者の令嬢の家庭教師となり、物語が始まる。韓国の格差社会を舞台装置に、予想のつかないストーリー展開で圧巻の悲劇を描く。韓国では動員1000万人を突破し、全米でも2019年公開の外国映画で興行収入トップ。歴代興行収入でも8位に浮上するなど盛り上がりを見せているが、快挙の裏では戦略的なロビー活動が展開されていたという。
「パラサイト」は昨年5月にカンヌ国際映画祭で受賞した最高賞パルム・ドールを皮切りに、映画賞をほぼ総ナメ。今年1月には全米俳優組合賞(SAG賞)の映画部門で外国映画として初のキャスト賞を受賞。アカデミー賞への投票権を持つアカデミー会員が多いことで知られるSAG賞に輝き、アカデミー賞の前哨戦と呼ばれる米ゴールデングローブ賞も受賞したことで、勢いをつけてきた。
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