「〇〇が落ちなくなってきている」自己ワースト6連敗の楽天・田中将大の「課題」を日本一の投手コーチ、佐藤義則氏が語る【後編】

タグ: , , , , , 2022/6/30

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 さらに佐藤氏は、メジャーから帰ってきた田中のある変化についても気付いていた。

「やっぱりスプリットの落ちが年々悪くなっているのは確かだよね。メジャーに行った頃はストライクも、空振りも取れたけど、帰ってくる2年くらい前から、(打者が)振ってくれなくなったり、ファウルになったりして、空振りをとれるケースがすごい少なくなったような気がする。やっぱり読まれてるっていうか、やっぱりスプリットにすごい頼ってきたので。それは痛感してる。だから低めのスプリットを振ってくれない」

 数々のメジャーリーガーを封じてきた、田中の代名詞ともいえるスプリット。その衰えを長く田中を見てきたからこそ、佐藤氏は感じ取っていた。

 同氏は配球面についても警鐘を鳴らす。6月17日のソフトバンク戦でグラシアルに2打席連続となるライトスタンドへの本塁打を打たれた場面を振り返り、

「もうインサイドに来ないとイメージされてる。そういう風に読まれてるっていうのもあるよね。あまり高めにいくピッチャーじゃないのに、長打を打たれてるのには、やっぱり甘い変化球を打たれてるのかなというのはある」

「(田中は)真っすぐでコントロールミスってあんましないと思うんだけど、その辺がホームランを打たれてる原因じゃないかなと俺なりに思ってる。だから、きっちりコースに決まったらしっかり抑えて、いいピッチングができているけど、調子が悪い時にきっちりコースにいかない事でヒットを打たれている」

 田中の武器である制球力が乱れている事に不調の原因のひとつがあると分析。さらに、配球についても続けて語った。

「もっと右バッターのインサイドに投げるとか、ボール球を使うこと。ストライクゾーン勝負っていう感覚で投げてて、良い時はそれでアウトを取ってるけど、打たれ出した時にやっぱりそういう工夫もしていかないと」と続けた。

「まだまだ若いんだけど、150キロをコンスタントに投げるようなボールは出てないんで。そういう工夫もぼちぼちいるんじゃないかなと思う。コントロールはいいだけににやった方がいいよ」

「普段はフォアボールがないピッチャーなので、1、2球くらいボールになっても、どうってことないと思う。やっぱりバッターに嫌がられるようなピッチャーになっていかないと、素直に投げてたら痛い目にあうっていうのを感じないといけないよね」とボール球をうまく使いながら打者を打ち取る必要性があると語った。

 現在は苦戦が続くも、「不調だからこそ変えられる部分、見直せる部分がある」とアドバイスを送る佐藤氏。

 長年にわたり見てきた恩師だからこその言葉は田中にきっと届くはずだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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