前代未聞な更迭劇はなぜ起きた? 悪夢の惨敗から24時間でチュニジアが監督交代の“大ナタ”を振るった舞台裏「根深い問題は解決されない」【W杯】
また、今大会にはチームスタッフではないラムーシ監督の息子がなぜかチームに帯同。移動も選手たちと同じバスを利用し、練習にも顔を出すなど悪目立ち。さらにスウェーデン戦後には一部サポーターとの衝突が報告され、更迭の引き金になったとされている。
すでに複数の候補者がリストアップされている。現地時間6月20日行われる日本とのグループリーグ第2戦に向けては、連盟のテクニカル・ディレクター(強化責任者)を務めているモンドヘール・ケビエルの暫定監督就任が有力視されている。一方で関係者が迅速に進めているビザの取得が間に合えば、フランス人監督のエルヴェ・ルナール氏の電撃招聘を決めるという。
過去3度の年間最優秀監督賞受賞歴を誇るルナール氏は、W杯で指揮した経験も豊富だ。2018年のロシア大会はモロッコ代表を率い、続く2022年のカタール大会はサウジアラビア代表を指揮。事態はかなり不安定な状況だが、問題収拾に向けたうってつけの人材ではある。
ルナール氏の招聘に向けた可能性を伝えたフランス人ジャーナリストのロマイン・モリーナ氏は自身のXで「ありえないような状況の逆転がない限り、彼が新監督になる」と断言。その上で「大きな困難に直面していることを自覚した連盟は、ワールドカップ以降も含めたより包括的なプロジェクトを提案し、彼に保証を与えた」と交渉の内情をリポート。改めて、ドタバタ騒動を招いた連盟を断じている。
「ルナール監督の起用に関わらず、一つだけ変わらないことがある。それは、連盟の幹部たちが代表チームを自分たちの私物と見なし、ワールドカップを人質に取っているという事実だ。彼らは著名な監督を招くことで事態を乗り切ろうとしているが、チュニジアのサッカー界に重くのしかかる、はるかに根深い問題が解決されないことは誰も見抜いている」
日本にとっては、グループリーグ突破に向けた重要な一戦となる第2戦。もうこれ以上の失態が許されないチュニジアが、まともに戦えるのかも含めて注目だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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