大谷翔平はMVPを「受賞しないはずがない」 米記者がカブス外野手との比較に異論 “二刀流の価値”に対する過小評価を指摘「彼は不利。事実が無視されている」
投手復帰を目指しながら打者として格闘し続けている大谷(C)Getty Images
およそ「投手」とは思えない大谷の打力
もはや毎年の風物詩のようになりつつある“論争”が白熱している。メジャーリーグのMVPを巡るそれだ。
今季の議論において最もヒートアップしているのは、大谷翔平(ドジャース)とピート・クロウ=アームストロング(カブス)による一騎打ちの様相を呈している、ナショナル・リーグのMVP争いだろう。
共に図抜けた打力で存在感を示している。大谷は現地時間8月20日時点で6年連続となる30本塁打をマーク。さらにリーグトップの長打率(.554)とOPS(.942)を叩き出し、およそ「投手」とは思えない打力を発揮。一方のクロウ=アームストロングも2年連続の「30-30(年間30本塁打&30盗塁)」を達成し、打率.279、31本塁打、79打点、30盗塁、出塁率.378、長打率.550、OPS.928とハイアベレージを叩き出している。
打力は甲乙がつけがたい水準を維持している。ゆえに両雄の比較論は守備に目が向けられている。この点においては、中堅手としてレギュラーポジションを確立し、キャリア通算UZR(平均的な野手と比べて、守備でどれだけの失点を防いだかを表す指標)7.3をマークしているクロウ=アームストロングが優位と見る向きもある。大谷も前半戦に14先発で、防御率1.79、WHIP0.95、奪三振率9.98のハイスタッツを記録したが、左膝を痛めた影響から現地時間7月3日のパドレス戦以来、未登板。必然的にチームに対する貢献度は低くなっている。
打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表す指標「fWAR(米野球データサイト『Fan Graphs』版のWAR)」でも、クロウ=アームストロング(8.3)が1.3差で大谷を凌駕。「最も価値がある選手」にふさわしいという声が強まるのも理にかなっている。
もっとも、大谷を推挙する意見がゼロとなっているわけではない。クロウ=アームストロングの受賞に待ったをかける者もいる。米メディア『SB Nation』のオリバー・フォックス記者は「私はオオタニがMVPであることは明らかだと考えている。そして、この争いは世間で言われているほど接戦でもない」とキッパリ。そう論じる理由を端的に指摘している。
「最近は怪我の影響で登板から遠のいているが、7月上旬に“離脱”する前のオオタニは、防御率1.79で、投手としてのfWARが3.0。おまけに打者としてOPS.949を叩き出している。言ってしまえば、ヨルダン・アルバレスとポール・スキーンズを掛け合わせた水準にある選手がMVPを受賞しないはずがない。それなのにクロウ=アームストロングがレースに残っていること自体が驚きだ」













