大谷翔平がサイ・ヤング賞を勝ち取るための「条件」とは SIERAが示す偉才の課題 好調ミジオロウスキーの牙城を崩せるか
ここで紹介したいのが、SIERAという新型指標だ。「Skill-Interactive ERA」の略で、直訳すれば「スキル連動型防御率」とでもなるだろうか。運不運や味方の守備力、球場の差といった要素を排し、奪三振・与四球・打球種類(ゴロ/フライ)など投手本来のスキルに起因する要素から算出した疑似防御率で、投手の実力を図る上ではもちろん、今後の成績を予測する観点からもかなり有用な指標とされている。
このSIERAを見ると、ミジオロウスキーは防御率1.45に対して2.19と高いが、それでもナ・リーグ1位。一方、大谷のSIERAは3.40とミジオロウスキー以上に乖離が激しく、リーグ全体でも10傑にすら入っていない。
表現を変えれば、「現在の大谷の防御率には幸運の要素が強く、今後は悪化する可能性が高い」とも言える。いずれにしても、少なくとも現時点では「量」だけではなく「質」でもミジオロウスキーや他のライバルたちの後塵を拝している状況と言っていい。
ミジオロウスキーにも不安要素がないわけではない。マイナー時代から耐久性を懸念する声があったのに加え、まだメジャーでフルシーズン過ごしたことがない。今後、どこかで調子を落とす可能性は十分考えられる。
そうだとしても、ライバルの失速を待つだけでは投手最高の栄冠は転がり込んでこない。二刀流を継続しつつ、「投手・大谷」をより一層高めていくことができるか――これまでいくつも不可能を可能にしてきた男は今、新たな難題を前にして武者震いしているかもしれない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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