【超本番力】ピークパフォーマンスの高め方とは?

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ピークパフォーマンスを発揮するには

アスリートは毎回大事な場面でピークパフォーマンスを発揮したいと思うものの、ピークパフォーマンスは、プレッシャーのかかる場面での環境や、試合前に既に積み重ねられている自己効力感(やれば出来るという感覚)等のメンタル面での準備が大切です。

それでは、どのようにすればピークパフォーマンスを発揮する、もしくは出来る限りピークパフォーマンスに近い極限に没頭した状態を作り出すことが出来るのか。効果的な手法を紹介いたします。

ルーティン
ルーティンは、ピークパフォーマンスの状態へと導く助けとなります。

試合前の食事はいつもカレーを食べ、打席前に同じ動作を繰り返し行う事によって最大限の力を発揮してきたイチロー選手。ラグビー・日本代表の五郎丸選手が行うキック前のルーティン(五郎丸ポーズ)も一躍有名となりました。

ルーティンは多くのアスリートによって取り入れられているため、その効果は周知の事実ですが、実際のところ、ルーティンとして取られている行動(キック前の行動や食事の設定)に直接的な技術の向上との関連性はないものの、パフォーマンスに影響を与えられているのが興味深い点です。

なぜ本番の行動と直接関係のないルーティンが「ピークパフォーマンス」へと導くのか。ドイツ・ケルン大学が行った研究を見てみるとルーティン(儀式)とパフォーマンス向上の関連性が示唆されています。

「幸運を祈る」等のフレーズが実験タスク前の開始合図とされるグループと、特に何も言われず普通に実験タスクを行うグループを比較すると、タスクの前に特定の意味を持つ儀式(ルーティン)などが行われる場合の方が、特に何も指示されないよりもパフォーマンスが向上し、本番力向上に繋がるといった研究もあります。

この研究から分かるのは、ルーティンなどのある特定の行動を本番前に行い、準備が整う感覚を持つことによって、パフォーマンスが上がり、「ピークパフォーマンス」へ繋がる可能性があるといえそうです。

自己効力感
前述の通り、試合で最高のパフォーマンスを発揮するには、「自己効力感」と呼ばれるメンタル的な「やればできる」という感覚が重要です。

「自分には試合やこの勝負に勝つことが出来る能力を持っている」といった感覚が無く、自信のない状態では、「ピークパフォーマンス」に達することが難しいのは明白です。

先ほどのドイツ・ケルン大学での研究では、「幸運のお守りを付ける」等のルーティンでも記憶力を測る研究タスクのパフォーマンス向上と、自己効力感の上昇が示唆されています。





マインドフルネス瞑想
マインドフルネス瞑想もピークパフォーマンスを高めるのに有効といえるでしょう。

本番中や本番前、プレッシャーのかかる場面で「ピークパフォーマンス」を発揮するには、不安や緊張などのネガティブなマインドを切り離し、全集中を目の前のパフォーマンスに向ける注意コントロールが必要不可欠となってきます。

その点、呼吸などの「現在起こっていることに注意をむける」マインドフルネス瞑想で注意コントロールを鍛えることによって、本番でもプレッシャーに悩まされることなく自分のパフォーマンスに集中することが可能になります。ぜひ参考にしてみてください。

参考文献:
https://www.researchgate.net/publication/44638847_Keep_Your_Fingers_Crossed

[文:スポーツメンタルコーチ鈴木颯人のメンタルコラム]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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一般社団法人日本スポーツメンタルコーチ協会
代表理事 鈴木颯人

1983年、イギリス生まれの東京育ち。7歳から野球を始め、高校は強豪校にスポーツ推薦で入学するも、結果を出せず挫折。大学卒業後の社会人生活では、多忙から心と体のバランスを崩し、休職を経験。
こうした生い立ちをもとに、脳と心の仕組みを学び、勝負所で力を発揮させるメソッド、スポーツメンタルコーチングを提唱。
プロアマ・有名無名を問わず、多くの競技のスポーツ選手のパフォーマンスを劇的にアップさせている。世界チャンピオン9名、全日本チャンピオン13名、ドラフト指名4名など実績多数。
アスリート以外にも、スポーツをがんばる子どもを持つ親御さんや指導者、先生を対象にした『1人で頑張る方を支えるオンラインコミュニティ・Space』を主催、運営。
『弱いメンタルに劇的に効くアスリートの言葉』『モチベーションを劇的に引き出す究極のメンタルコーチ術』など著書8冊累計10万部。

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