脳科学からも解明されるモデリングとは【成長したい全ての人、必見!】

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社会的学習理論(モデリング)は脳科学からのアプローチが進んでいる

Nature Reviews Neuroscienceに掲載された論文The neural and computational systems of social learning(2020)では、社会的学習理論を神経系と計算システムを対象とするアプローチで説明することを試みました。

この論文は社会的学習理論に対するこれまでの脳科学的なアプローチをまとめたレビュー論文です。

社会的学習理論は一般的に、予測誤差を含む自己の経験した価値感の学習によって活性化される脳回路によって生じるそうです。この事実は光遺伝学などの神経生物学的手法の発展と共に少しずつわかってきたため、今後の更なる解明が期待されるとしています。

また、社会的学習理論は不安障害や心的外傷後ストレス障害(PTSD)、恐怖や不安の伝達にも密接な役割を有しており、新たな治療法の確立も期待されます。

社会的学習理論による複雑な行動変化を理解することで、神経モデルと計算モデルを橋渡しする従来にはみられなかったようなユニークなアプローチも可能になると結論付けています。

成長には周囲からの刺激が重要
社会的学習理論は他者の影響を受けて成長につながる学習であり、学習は子供だけでなく成長後も行われます。

バンデューラの仮説立てた社会的学習理論(モデリング)の4プロセスより、模倣に至るまでには能動的な取り組みが重要です。

人間は年齢にかかわらず常に学び続けることができる、という性質を理解した上で「環境が人を形成する」ことを念頭に置くと飛躍的な成長につながるでしょう。

特に指導者が選手やアスリートの成長を促すためには、まずは周囲の疑似体験が可能な環境作りから始めてみましょう。





参考論文:Andreas Olsson, Ewelina Knapska & Bjorn Lindstrom:The neural and computational systems of social learning,Nature Reviews Neuroscience volume 21, 197?212 (2020)

https://www.nature.com/articles/s41583-020-0276-4

[文:スポーツメンタルコーチ鈴木颯人のメンタルコラム]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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一般社団法人日本スポーツメンタルコーチ協会
代表理事 鈴木颯人

1983年、イギリス生まれの東京育ち。7歳から野球を始め、高校は強豪校にスポーツ推薦で入学するも、結果を出せず挫折。大学卒業後の社会人生活では、多忙から心と体のバランスを崩し、休職を経験。
こうした生い立ちをもとに、脳と心の仕組みを学び、勝負所で力を発揮させるメソッド、スポーツメンタルコーチングを提唱。
プロアマ・有名無名を問わず、多くの競技のスポーツ選手のパフォーマンスを劇的にアップさせている。世界チャンピオン9名、全日本チャンピオン13名、ドラフト指名4名など実績多数。
アスリート以外にも、スポーツをがんばる子どもを持つ親御さんや指導者、先生を対象にした『1人で頑張る方を支えるオンラインコミュニティ・Space』を主催、運営。
『弱いメンタルに劇的に効くアスリートの言葉』『モチベーションを劇的に引き出す究極のメンタルコーチ術』など著書8冊累計10万部。

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