異例の“W杯売却計画”で白旗宣言もFIFAに向けられる疑義 英記者は“嫌われ者”と化したインファンティーノ会長の退陣を要求「内部関係者たちも排除を望んでいる」
サッカー界において共通の敵と化してしまったインファンティーノ会長(C)Getty Images
国際サッカー連盟(FIFA)のサッカー界を揺るがす計画が生んだ前代未聞の騒動は、ひとまずの決着を見た。現地時間8月1日、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は、世界中で物議を醸したワールドカップ(W杯)を含む“事業売却案”の断念を正式発表した。
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まさしくサッカーの在り方を変えかねない一大構想だった。評価額200億ドル(約3兆2700億円)規模の新子会社「FIFA Forward Enterprise(FFE)」の設立を目指したFIFAは、男女の世代別W杯など管理権を持つ主要大会を運営していく一方で、株式の20~30%を民間投資家に売却。想定される42億ドル(約6880億円)にのぼる莫大な利益を加盟する211のサッカー協会に分配しようと画策した。
しかし、サッカーの商業化を目論み、W杯を投資家に売るという計画は、各大陸連盟からの猛反発を生んだ。「無責任であり、到底正当化できるものではない」と非難した欧州サッカー連盟(UEFA)は、加盟55協会の同意によってW杯を含むFIFA主催大会のボイコットを示唆する最悪の事態にまで陥った。
世界から集まった反発によって、FIFAは計画を中止せざるを得なくなった。声明内で「全ての見解に注意深く耳を傾けた結果、この計画が当初設定された目的にとって、これ以上利益にならない性質の分裂を生み出した」と語ったインファンティーノ会長は、事実上の白旗を上げた形となった。
もっとも、当初のFIFAは各所で批判を受けながらも「目的はこれまで活用されていなかった商業的価値を引き出すことにある」と計画を強行しようとした。ゆえに主導者となったインファンティーノ会長に対する反発は、今も収まる気配がない。
英国のサッカージャーナリストで、専門ラジオ局『talk SPORT』のコメンタリーを務めるヘンリー・ウィンター氏は「FIFAがふたたび世界から信頼を取り戻して前進するためには、今すぐ信用を失った会長を解任しなければならない」と糾弾。さらに「今すぐ行動が必要だ。ほとんどの組織の場合、分裂的な計画を練り、集団統治の原理を無視する傲慢な決定を下し続けたインファンティーノは、世界で最も愛されるスポーツを内戦の瀬戸際に追い込んだとして、とっくに解雇されている」と会長更迭の動きを早急に進めるべきと進言した。













