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なぜ中谷潤人は井上尚弥に負けたのか? 名参謀が告白した今だから明かせる“ファイトプラン”「ジュントは『パンチでダメージは受けていない』と言った」【独占】

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LAジムで、インタビューに応じてくれたルディ・ヘルナンデス氏(C)Daisuke Sugiura

世界の注目を集めた「The Day」 その舞台裏を訊いた

 世界で注目を集めた「The Day」から早くも5か月近くが経とうとしている。今年5月2日に東京ドームで行われた世界スーパーバンタム級4団体統一王者戦で、王者・井上尚弥(大橋)が中谷潤人(MT)に3-0判定勝ち。緊張感に溢れた技術戦はボクシングファンの心を捉え、同時に試合後も、至高の攻防に対する興味は尽きなかった。

【動画】先読みし合いの異次元攻防 井上尚弥と中谷潤人が繰り広げた至高のパンチ合戦

 果たして、2人の戦い方は正しかったのか。違うファイトプランを選択していたらいったいどんな試合になっていたのか。その“歴史的一戦の答え合わせ”の思いを胸に抱き、筆者は9月中旬にロサンゼルスのLAジムにいるルディ・ヘルナンデス・トレーナーを訪ねた。

 通称は「ルディ」。中谷の名参謀として日本でも名前を知られるようになった大ベテラントレーナーは、ファイトプランの是非を軸にした独占インタビューで“The Day”を濃厚に振り返った。

―――◆―――◆―――

――5月の試合について、今でも考えることはありますか?

 ルディ・ヘルナンデス(以下、RH):いや、もう考えていない。私はあの夜、一番強い男が勝ったと思っている。ナオヤ・イノウエだ。彼が史上最高のファイターの一人と考えられているのには理由がある。そして我々は幸運にもイノウエのような偉大な選手と戦う場に立つことができた。あの夜は、より優れた男が勝ったんだ。

――そう思えているから、もう想いを巡らせることはない?

 RH:試合が終わった夜はホテルの部屋に戻って一晩中ずっと試合のことを考えていた。そして月曜日の朝に目を覚まし、私は「ジュントを失敗させてしまったんだ」と気づいた。セコンドとして、私はベストな仕事ができなかった。彼がもっといいパフォーマンスをできなかったのは、自分の責任だったと思っている。

――「ジュントを失敗させた」というのは、つまり最善のファイトプランを考えられなかったということですか? 相手が一枚上だったと認めた上で、自身は最高の仕事をしたわけではない?

 RH:私はずっとイノウエは特別なボクサーだと思って来た。初めてイノウエの試合を見た時よりも前から、そう思っていた。私はあまり選手に感銘を受けるタイプじゃない。たくさんのボクサーを見て、『ああ、いい選手だ。いいボクサーだ』と思うことは稀にあるが、本当に私の注意を引く選手はごくわずかだ。

 例えば、テレンス・クロフォードは偉大な選手だと思っている。それから、オレクサンデル・ウシクも偉大なボクサーだと思う。そしてもちろん、我々が戦う前から、私はイノウエをパウンド・フォー・パウンドで世界最高のボクサーだと考えていた。振り返ってみれば、私はイノウエに対して敬意を払いすぎたのかもしれない。

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