【F1・ベルギーGP】前代未聞!セーフティーカー先導でわずか3周、ただ大雨のなかを走行しただけでレースを成立させたことに賛否

タグ: , 2021/8/30

優勝したレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン(ホンダ提供)


 セーフティカー先導のフルコースコーションからレースが始まったのは午後6時17分(日本時間30日午前1時17分)。追い抜きはできない状況で3周目に赤旗中断となり、レースは成立。ポールポジションから走行を続けていたフェルスタッペンが自動的に優勝となり、2位にはウィアムズのジョージ・ラッセル(英国)が食い込むという番狂わせが起きた。ペレスも修理が間に合ってレースに復帰。最下位の20位を記録した。

 セーフティーカーを先導させてレースを成立させたことに対しては賛否を呼んでいる。3位に入ったルイス・ハミルトン(英国)は記者会見で「ファンには本当に申し訳ない。(現地の観戦者は)外で雨ざらしだった。できれば(チケット代金の)返金を望んでいる」とファンを同情した。

 午前中にはサポートレースのFIA―F3のレース3が実施されており、チケット代の返金は難しいかもしれないが、わずか3周、しかもセーフティーカー先導で、ただ大雨のなかを走行しただけでレースが成立したことは是認していいものだろうか。

 2019年にはベルギーGPのサポートレースとして開催されたF2でアントワーヌ・ユベール選手が多重クラッシュに巻き込まれて事故死した。安全性を考慮するのであれば、無理にレースを続ける必要はなく、思い切ってノーレース(中止)にするか、翌日順延の選択肢もあったはずだ。

 それにハーフポイントでも得点が入ることで選手権の順位も変わる。初表彰台の2位を獲得したラッセルは9点を加え、ランキング15位まで浮上。ウイリアムズは製造者部門8位のままだが、9位のアルファロメオとの点差を「7」から「17」に広げた。下位を争う他のチームにとっては少し不公平感があるように思えてならない。

 かつてF1には「生きたルールブック」と呼ばれたチャーリー・ホワイティング氏がレースディレクターとしてあらゆる不測の事態に毅然(きぜん)とした態度が対応してきた。2019年の開幕戦オーストラリアGPの直前に彼は客死。レース運営が後任に引き継がれて以降、F1はふに落ちない不安定な「審判」が続いている。チャーリーなら、今回のレースをどのように差配しただろうか。

[文/中日スポーツ・鶴田真也]

トーチュウF1エクスプレス(http://f1express.cnc.ne.jp/)







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