巨人軍89代4番、智弁学園・岡本和真は何故ドラフトで競合しなかったのか

タグ: , 2019/6/28

 そして迎えた2014年のドラフト会議。意外にも「1位・岡本」の球団は巨人だけでした。1巡目で競合となる人気を集めたのは早稲田大・有原航平と済美高・安楽智大の2人。高校球界NO1スラッガーは単独で巨人が交渉権を獲得します。

 なぜ、ドラフトで岡本の人気は沸騰しなかったのでしょうか。当時、スカウト陣から多く聞こえた声はこのようなものでした。

 「岡本は一塁しかできないでしょ。だったら外国人を連れてくればいいだけの話。一塁しか守れないと現場には推しにくいよね」

 一方の巨人サイドは三塁も可能と判断して、果敢に指名に踏み切ります。とはいえ、入団から3年間はファームが主戦場でした。球団の育成能力が試される中、2軍戦ではスケールの大きな長距離砲として起用し続けた結果、4年目に才能を開花させます。やはり、大器は晩成。種を蒔き、水をやり、花を咲かせるまでには、それなりの時間を要するのが普通なのです。

 そう考えると、厳しい時期に監督を任された高橋由伸氏にとっても、自らが腹を据えて固定した「4番・岡本」が今季も定着していることは誇りでしょう。プロの世界へと飛び込む金の卵にとっては、自らを信じてくれる良き指導者と出会えるかも、成功を決める大きな要素になります。

 2020年の東京五輪でも活躍が期待されるロングヒッター。岡本が今後も5年、10年と大役を担っていけるのかどうか、興味深く見届けていきたいものです。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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