日本代表の「継承と進化」は実現できるか? 森保・大岩監督のリレーに見える“試練” アジア杯での動向が焦点に
第3次森保ジャパン初陣となる9~10月のインターナショナルマッチデー(IMD)はアジア大会(愛知)と重なるため、森保監督と大岩監督が一緒に活動することはできないが、11月のIMDと1月のアジアカップは両指揮官がともにピッチに立ってA代表の選手を指導し、大岩監督が堂安律(フランクフルト)や上田綺世(フェイエノールト)ら現在のA代表主力組と信頼関係を築いて、その先も共闘していく基盤を築くのが一番いいはずだ。
だが、山本技術委員長は「大岩監督は年内はロス五輪の活動に専念してもらう」と発言。2027年1月についての言及はなかったものの、ロス五輪アジア最終予選を兼ねる2027年AFC・U-23選手権が同時期に日本で開催されるという噂も流れていて、その場合は大岩監督のアジアカップ帯同は難しくなってしまう。
そうなると、森保・大岩両監督のリレーがほとんどできないまま新体制に突入することになる。「我々は(強化拠点の高円宮記念JFA)夢フィールドのコーチングルームも隣にありますし、選手にやり取りという部分も話をしていますし、いいコミュニケーションを取ってきたので、それを継続していきながらやっていきたいと思っています」と森保監督はこれまでの流れの延長線上で十分だと考えている様子だが、大岩監督と現A代表主力との信頼関係がないまま次のステージに突入するのはやや危険にも映る。
A代表とU-21日本代表のコーチングスタッフを数人兼務させられればまだいいが、そこも不透明だ。森保・大岩両監督が率いるチームが連動しないまま、貴重な半年間を過ごしてしまうと、その後にツケが回ってこないとも限らない。そうならないように、山本技術委員長には最良の方策を見出してほしい。
「継承や継続は戦術をそのまま引き継ぐという意味ではない。前任者のやり方を大岩監督が全て継承するのは現実的ではない」とも山本氏は話していたが。スペインなどはA代表から年代別代表まで全てが4-3-3システムを踏襲して、それに合った選手を育てている。日本も「継続性」というなら、そのくらいの覚悟を持って一貫性を構築してもらいたい。
森保・大岩両監督の関係性、A代表・U-21日本代表の連携がここからどうなっていくか、我々は冷静に注視すべきだ。
[文:元川悦子]
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